この事例の依頼主
80代以上 男性
相談前の状況
Aさんは、ギャンブルが原因で1,000万円以上の負債を抱えて返済に困り、相談に来られました。なお、Aさんは従前勤務していた会社を退職して相談時点ではタクシー運転手をしており、月15万円程度の手取収入を得ていました、また、それ以外に、月当たり16万円弱の年金収入を得ていました。
解決への流れ
借入の原因がほとんどギャンブルとのことでしたので、免責不許可事由との関係で自己破産の申立ては躊躇されました。そこで、Aさんには、個人再生の申立てをお勧めしました。裁判所に個人再生を申し立てた結果、1,040万円あった負債額は5分の1の208万円に圧縮され、それを12回に分割して3ヵ月毎に3年間で弁済する内容の再生計画案が認可されました。そして、Aさんからは、「A代理人弁護士神山公仁彦」名義の弁済資金積立用口座に毎月6万円をお振込みいただき、弁護士がその弁済資金を管理して、3ヵ月毎に各債権者への返済を自動振込の方法で行っていきました。そして、3年後には無事に全ての債務が完済されました。
個人再生は、裁判所の再生計画認可決定を得て、債権額の5分の1(最低100万円)を原則3年(最長5年)で支払っていくことで、残債務を免除してもらえるという制度です。破産のように、ギャンブルや浪費を原因とする借入などの免責不許可事由が問題とされないこと、住宅ローン特則を定めることによって住宅ローンを支払いながらそれ以外の負債を整理し、住宅に住み続けることができるというのが大きなメリットです。